犬物語|プリン 第3話
別れは悲しい時間だと思っていたけれど、
プリンとの最後の日は、不思議とあたたかかった。
呼んでも気分で来ないのに、
眠るときは必ず寄り添う子。
ツンデレで、不思議ちゃんで、
それでも一番そばにいてくれる、やさしい子でした。
鼻血からはじまった、小さな不安
ある日、プリンの鼻から血が出ました。
慌てて病院へ駆け込むと、検査には全身麻酔が必要とのこと。
グレートピレニーズは麻酔に弱い犬種。
不安で胸がしめつけられながらも、立ち会いをお願いしました。
先生が麻酔を一目盛りずつ入れては止め、確認する。
気づけば私が「ストップ!」と合図する役。(笑)
結局、原因ははっきりしないままでしたが、
それでもプリンは、日々をいつもどおりに生きていました。
それでも、暮らしは穏やかだった

食欲もあって、散歩も楽しんで、
弟や妹たちと賑やかに過ごす日々。
鼻血が出るようになってからも、
プリンはあわてませんでした。
騒がず、乱れず、静かに、穏やかに。
その様子を見ていると、
「大丈夫だよ」 と逆にこちらが慰められるようでした。
最後の日は、いつものリビングで

11歳2ヶ月を過ぎたある朝。
プリンは、弟や妹に見守られながら、
私の腕の中で静かに虹の橋へ向かいました。
体はまだあたたかくて、
いつもの体温のまま。
「いやだ、いかないで」
たくさん泣きました。
そして、
何度も、何度も、何度も言いました。
「我が家の子になってくれてありがとう。」
プリンは、最後までプリンのままだった

ツンデレで、不思議ちゃんで、
でも、誰よりもやさしい子。
プリンは最後の瞬間まで、私の最愛の子でした。
それが、何より嬉しい記憶です。
あなたは、大切な存在に「ありがとう」を伝えていますか?
ごきげんよう。
グレートピレニーズ プリン
2000年12月21日生 2012年1月25日没
2000年12月21日生 2012年1月25日没


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